雑多な呟き

#アロヴァン #SS

久しぶりにSS書いてみたら凄い難産でした。
やっぱりしばらく書いていないとダメになる…
SSはPrivatter+の方に載せてるけど、あっちはログイン限定にしているので雑記にも載せてみようかな、と。

『都合の良い隠れ蓑』
恋人設定です。
街を歩いている最中、アーロンの知り合いに仕事中だと思われてしまう話。


「じゃぁな、仕事がんばれよ」
もうこれで3度目になる。
最初は聞き間違いかと思ってサラリと流したのだが、今度ばかりは首をひねった。
(……今日は休みで良いんだよな?)
所長である自分が決めたことなのに、なぜか不安になってくる。
ヴァンは立ち止まって友人と挨拶を交わしていた助手3号に声かけた。
「アーロン、なんで否定しないんだ?」
「あぁ?何がだよ?」
「お前、会うヤツみんなに仕事中だと思われてるじゃねぇか」
問いかけられたアーロンは一瞬だけ瞠目したが、すぐさま面倒くさそうに息を吐く。
「別に大したことじゃねぇだろ。いちいち訂正するのもかったるい」
「俺にとっては大したことなんだよ。うちの事務所がブラックだとか言われちまう」
ヴァンが大真面目な顔をして眉間に皺を寄せながら腕組みをした。
アーロンは交友関係が広いので、街を歩けば誰かしらに声をかけられる。
仕事中は然り。休日もこれでは、ヴァンが四六時中連れ回してこき使っているように見えてしまうかもしれない。
「まったくもって『不本意』だが、雇い主の立場になっちまったからなぁ。その手の風評被害は勘弁だぜ」
やたらと最初の言葉だけを強調しつつ、半ば睨めるような視線がアーロンへ向けられた。
「不本意ねぇ……そのわりには満更でもねぇって感じだけどな」
それを真正面から受けた青年の口角が意地悪げにつり上がる。
「ウゼぇくらいに面倒見の良いうちの所長さんのことだ。今更独りに戻れねぇだろ?」
揶揄するような、けれどどこか優しさをはらんでいるような。
年下の助手が存外に落ち着いた口振りを披露してきたせいで、ヴァンは言葉に詰まってしまった。
「……っ、そんなことはねぇ」
完全に図星だった。
確かに、苦楽を共にしてきた事務所のメンバーたちと過ごす時間は心地良い。
いずれそれぞれの道へと旅立つのだろうが、今しばらくはこの柔らかな温かさに浸っていたいのが本音だ。
自由な独り身の頃よりも責任感が必要になったが、それ自体は全く負担になる代物ではなかった。
そう思えるほどに彼の内面は変化しつつあった。
しかし、いくら図星とは言え、そんな胸中を素直に晒せるような性格ではない。
ヴァンは腕組みを解いてから小さく咳払いをした。
「ま、まぁ……風評被害ってのはマジだからな。うちは客相手の商売なんだからよ」
そして、持て余した両手を上着のポケットに突っ込み、そそくさと歩き始める。
あからさまでもいいから誤魔化したい。照れ隠しだとか笑われても、とにかく誤魔化したい。
そんな意思表示を込めてアーロンへ矛先を向けてみる。
「だから、次はきっちり否定しろ」
これは所長としての立場からだと言わんばかりに、ビシッと一語。
「はっ、まったく素直じゃねぇオッサンだぜ」
アーロンは動き出した男の隣をしっかりと確保し、わざとらしく肩を竦めて左右に首を振った。
本当に不器用な対応だ。話を逸らしたいなら、もう少しマシなやり方があるだろうに。
ヴァンの一連の言動は自然とアーロンの笑みを誘った。
可笑しさと愛おしさが入り交じるそれは、噛み締めても堪えきれずに漏れ出てしまう。
そんな笑声に乗せて青いコートの背中をバシバシと叩いた。
「だが、いくら所長さんのお言葉でもそいつは聞けねぇなぁ」
彼は雇用主の言うことなどまるで聞く気がない様子だった。
「──なんでだよ?」
少し上から不満げな返しが降ってきてもどこ吹く風で、肩を並べて歩く足取りは軽い。
「オレにはそっちの方が都合がいい」
人々が行き交う雑多な街並みを一瞥し、間髪を入れずに応じる姿はご機嫌だ。
「折角のオフだ。てめぇとの時間を邪魔されたくないんでな」

 最初にヴァンが否定しないのか?と聞いた時、アーロンは完全な返答をしなかった。
10割の内でなら2割程度、そして──これが8割。
つまりは、顔見知りに出会っても仕事中だと思わせておけば、短時間のやり取りで済ませられるということだ。
普段なら話が盛り上がってしまう場面だが、今は傍らにヴァンがいる。優先順位は明白だった。
「……まぁ、お仕事中にしちまうと堂々とイチャつけねぇのが難点だけどな」
アーロンは敢えてヴァンから目をそらして戯けてみせた。
彼の恋人はこういった状況にめっぽう弱い。
だから、次の反応を想像するのは馬鹿らしくなるくらいに簡単すぎた。
あと数秒もすれば、予想通りの色を纏った表情と声が返ってくる。
答え合わせの必要は全くなかった。

2025.11.30

畳む
#アロヴァン
事務所のみんなの夏服可愛いなと思いながらビジュアルコレクションを眺め、後ろ姿の設定が見たかったよぉ~!とジタバタ。
夏服といえば、再始動の時にヴァンがみんなの服装をそれぞれ褒めてたけど、アーロンだけ開口一番で暑そうだみたいな事言われてて笑った。
あの時は結局褒めてくれなかったよね、所長さん。代わりに師父が褒めてくれてたけど。
アーロン的には「似合ってる」って言って欲しかったのかな。基本的には意中の人には褒められたいと思うんだよね。全然気にしてないっていうのもありだけど。
あのワンシーンだけでも妄想が広がるくらいにはアロヴァン好きです。
#アロヴァン
龍來あたりだったら桜とか見られるかな?
散り始めの夜桜を酒の肴にして二人でしっぽりしてて欲しい。
ベタだけど、どっちの杯に先に花びらが入るかとか。他愛もないものを賭けて運試しみたいなことしてみたり。
騒がしい彼らも良いけど、大人っぽい感じも良いと思うな~
#アロヴァン
ヴァンの身体はわりと傷だらけだけど本人はそんなの気にしてないだろうし。でもアーロンの身体はそうでもないから、跡が残りそうな負傷をしたら凄く心配しそう。顔とかは特に。「お前は役者だから…」とか何とか言って。もちろんアーロンはそんなこと気にしない